2008 IRL 第3戦 決勝 【INDY JAPAN:茂木】 ― 2008年04月22日 01時55分57秒
毎年恒例のもてぎのIRL(INDY RACING LEAGUE)を家族で楽しんできた。
天気は荒れましたがレースはまともでした。
話題盛りだくさんでナニから書こうか迷うところですが、時系列を追って書いてみます。
さて、金曜日は豪雨で予選が中止となりました。数日前から金・土と荒れ模様なことは予報でわかっていたので、あわてません。
予選を楽しみにしていた方には気の毒ですが、天気ばっかりは仕方ないです。
我が家は土曜日の決勝のみ観戦予定ですが、一応予備日の日曜日にレースが順延されても観戦できるように益子に宿を取って体勢万全です。
土曜日の早朝、東京は曇り。天気予報も曇り。雨の確立は低い。
今日は中止という予感がはたらく中、もしもレース決行だと悲しいので7時半に自宅を出発。
首都高、常磐道とも思いのほかクルマが多い。渋滞にはならないが流れは悪い。
水戸IC手前の友部SAでいったん休憩、この時は晴れ間がさしていた。(画像左上)
9時頃、サーキット着。東ゲートから誘導され、昨年同様ロードコースに駐車することとなる。
ほんの少し雨が落ちてきたが直ぐにやんだ。(画像右上:フロントガラスに水滴)
路面への影響は全くないだろう。
停車位置から席への案内がいい加減で、順路とは逆方向に歩いてしまう。
途中で警備員に道を聞くが『本当は通しちゃダメなんだけど、ここを抜けてってください』とこれまたいい加減な案内をされた。
で、抜けた先はパドックだった。
今年はパドックパスを持ってないのだが、束の間のパドックを楽しんだ。
例年よりも盛り上がってないことを実感。
チケットはD席の『初体験シート』。
D席がエリア指定なのは知っていたが、ゲートの係員から『あっちのゲートから入って』だの『こっちじゃない』だのたらい回しにされる。
特典のハズの『モータースポーツ解説者による解説』や『スポッターズエリアへの抽選』については、どの係員に聞いても『ナニそれ?!』という顔をされる。
ということで、ただのD席に成り下がったチケット。
レースまで中央エントランス付近を散策。
盛り上がってない。ブースのイベントも年々縮小傾向だ。
ブリックヤード・カフェも座席確保に苦労しない。
曇ってはいるが、雨の気配はナシ。やる! という空気がサーキットに流れる。
気温がやや低いので、薄着の人はグッズ売場でアウターなどを買う人が多かった。
叩き売られる『スーパーアグリ(SA)』グッズを身にまとう人が多し。
私も寒がる息子用に上代2万円を超えるSAのアウターを購入。購入価格は2千円。
D席には用意よく暖かいアウター着用の人が多い。(画像左下)
12:00頃、席に戻る。
小学生が書いたような気が抜けるネームプレートが並ぶピットレーン。(画像右下)
S2000の助手席に乗ったドライバーがオーバルを1周する『ドライバーパレード』。
主役たちも寒そうで、コートを羽織ったり、手の振り方が控えめだったり、レース前の緊張感を感じさせない雰囲気。
ドライバーたちは今日の中止を確信していたのかも知れない。
楽しみにしていたブルーインパルスは途中の経路が悪天候のため、展示飛行が中止と発表される。
どうやら昨日の時点で、中止が決まっていたらしい。
ピエール北川さんが場内放送で観客を盛り上げるも、焼け石に水。
決勝レースの時間が迫ると、コースコンディションの調整により、開始時刻が30分遅れるとアナウンスがされる。
場内放送で徐々に状況が報告され、なんと『コースに湧き水が流れている』とのこと。
ダメじゃんそれ、今日のレースは無理と判断し14時頃穴場のカフェに移動。
家族でゆっくりとランチを取る。
15時頃、主催者にとっては恵みの雨が降り、そのタイミングでカフェのスタッフから『本日は中止、明日に順延』が報告される。
土曜日しか来れない方は気の毒だが、これがオーバルレース。
【後半に続く】
2008 IRL 第3戦 決勝 【INDY JAPAN:茂木】2 ― 2008年04月26日 01時51分58秒
レース延期が発表され、苦情ラッシュが起きた。
『チケットを払い戻せ』、『宿を用意しろ』、『明日の交通費を出せ』、『プロなんだから多少路面が濡れているくらいでやめるな』、『レインタイヤを履いてやれ』‥
いろんな意見が飛び交い、対応に追われるスタッフ。
苦情を正面から受け止め、真摯に対応しているスタッフの姿勢には胸を打たれた。
昨年のトヨタグランプリで苦情をヒラスタッフに押し付け、携帯の電源を切っていた富士の対応とは雲泥の差だ。
そもそもこのような苦情は、日本人がオーバルレースを理解していないから起きている。
INDY CARは路面が濡れていては危険すぎて走れない。
土曜日に路面のコンディションが悪ければ、日曜日に延期することは最初から決まっていたことだ。
日曜日に来場できない人が腹を立てるのはわかる。でも、それはあきらめるしかないのだ。
小学生や中学生と思われる団体が多数来ていたが、レーシングカーが走るところを全く観れずに帰っていく姿は気の毒だ。
また、機会があればサーキットに来てもらいたいと思う。
ということで土曜日は益子のペンションに宿泊。
茂木界隈で最も気に入っている宿で家族も大喜び。
ハードも暖かく上質な雰囲気だが、オーナーの素朴な性格が魅力的。
ペンションのオーナーがかつて別の宿で働いている頃からの縁なので、かれこれ5年くらいの付き合いだろうか。
もし、土曜日にレースが行われていれば、日曜の朝はゆっくりと大好きな雰囲気の中、朝食や珈琲を楽しみたかったのだが7:30にはサーキットに向けて出発。
朝食はやむを得ず、最寄のローソンで調達したおにぎりやパン。
8時には南ゲートから会場入りし、南滑走路に隣接しただだっ広いアスファルト敷きの駐車場へ。
例年であれば中央エントランスまでシャトルバスが送迎してくれるのだが、今年は南方面からのバスがない。
気温は高くないが雨の気配はなし。
コースの湧き水も止まっているようだし、開催は間違いない。
それにしても人が少ない。
土曜日と日曜日のレース開始予定時刻の埋まり具合をE席で比較してみよう。(画像はクリックすると大きくなります)
主催者発表の来場者数は土曜日6万5千人、日曜日5万人だが、土日の差はそんなもんじゃない。
オープニングセレモニーは昨日やっているので、淡々とレース開始時刻を迎える。
【眠くなったのでここで切ります、さらに続く】
2008 IRL 第3戦 決勝 【INDY JAPAN:茂木】3 ― 2008年04月30日 00時47分57秒
さて、いよいよレース。
結果は女性ドライバーのダニカ・パトリックが優勝し、国内メディアもそれなりに扱うIRLとしては異例の出来事だった。
東京中日スポーツや産経新聞で1面カラーだ。
だが、どれもダニカにフォーカスを当てたもので、レースディテールの報道はたいしたことなかった。
アメリカメディアでは大きく取り上げられたらしく、ダニカはレース終了数時間後にはライバルチーム監督の自家用ジェットで帰国しているそうだ。
では、レースの感想などを。
コレを書いているのはレースが終わって既に1週間以上経っている29日なので、記憶のあいまいさもあると思うが、あえて調べモノをせずに記憶に頼って書いてみたい。
なので、いろいろ違っていても突っ込みは禁止です。
定刻どおりフォーメーションで18台のINDY CARが走り出す。
木曜の練習走行以来の走行がいきなりレース。
全ドライバーがデータ不足だろう。
ぶっつけ本番のレースは、荒れ模様をにおわす。
エンジン音は荒っぽく響き、どことなく90年代のランボルギーニエンジンを積んだF1マシンを想いだす。
まずやらかしたのはマルコ・アンドレッティ。
オープニングラップの1、2ターンで、1年前の松浦の再現VTRのように消えた。
マルコの心境をラジオ解説の松浦が説明する。
『本人はナニが起きたかわかってないと思いますよ』(1年前の自分がそうでしたから)
コースを荒らさない単独クラッシュだったので、数週のイエローコーションでレース再開。
何度もスタートシーンを観れることがIRLの醍醐味。
遅すぎるロジャー、参戦経緯を考えれば致し方ないが、見る見る離されていく。
先頭集団はいつもの顔ぶれ。
前半はエリオ・カストロネベス、後半はスコット・ディクソンがレースを引っ張り安定して速い。
地味ながらエド・カーペンターやライアン・ハンターレイもいい走りをしている。
先頭集団にラップダウンされてからのA.Jフォイト4世も、トップ集団に成りすましてしばらく好走。
テレビに映るための作戦か。
レースは荒れない。
ド安定。
残り50周くらいのイエローコーションのときに、ほぼ全車がピットロードに入る。
ゴールに向けての給油とタイヤ交換。
フルタンクで45~46周くらい走れるそうなので、もう一度イエローが出ればこれが最後のピットだろう。
この流れでいけばスコット・ディクソン、トニー・カナーン、ダン・ウェルドン、エリオ、ダニカ。
大穴でエド・カーペンターの優勝もあるかな。
イエローが続く中、エリオ、ダニカ、エドの3台がピットイン、数周分の燃料を継ぎ足す。
アクシデントがないと山をはり、プッシュをあきらめ燃費作戦だ。
ちんたら走行でエリオの優勝、これはつまらない展開だ。
と思っていたらエリオは攻めた走りをしている。
ダニカはあきらかに燃料セーブでペースを落としていた。ロジャーのような遅さだ。
エリオは数周後からペースを落とし、燃費を意識しだした。
んん~迷いがみえる。
結果的にはこの判断が明暗を分けた。
最後までアクシデントはなく、トップ集団はラスト数周を残した時点で少量給油。
低燃費走行のエリオとダニカが先頭に。
エドは給油に入り脱落。
ちんたらエリオの優勝。そんな雰囲気にいささかガッカリしたその直後、エリオがガス欠を避けるため失速。
着実な2位狙いだ。
苦労することなく、着実な走行のダニカがあっさりエリオをパス。
いよいよろホワイトフラッグ(あとラスト1周の表示)だと思っていたときに、なぜかチェッカーが振られていた。
コントロールタワーの周回表示が、実際よりも2周くらい少なく表示されていたのだ。
これはお粗末なミスだ。頼むぜモテギさん。
という感じで、ダニカに燃費セーブを指示したオデブ監督の作戦が決まった一戦だった。
攻めて見せ場をつくっていたのはスコット・ディクソン、トニー・カナーン、ダン・ウェルドン。
期待の日本人武藤も、お粗末なミスはあったが悪くはなかった。
結果は残せなかったが、大きなプレッシャーの中健闘したと思う。
日本のIRLファンは、1年間武藤を忘れないでいてもらいたい。
IRLは生観戦しないと感動は伝わらない。
さて、27日にはカンサスでレースが開催されているが、日本には伝わらない。
5月のINDY500も放送はCSのみ。
それがIRL。
結果は女性ドライバーのダニカ・パトリックが優勝し、国内メディアもそれなりに扱うIRLとしては異例の出来事だった。
東京中日スポーツや産経新聞で1面カラーだ。
だが、どれもダニカにフォーカスを当てたもので、レースディテールの報道はたいしたことなかった。
アメリカメディアでは大きく取り上げられたらしく、ダニカはレース終了数時間後にはライバルチーム監督の自家用ジェットで帰国しているそうだ。
では、レースの感想などを。
コレを書いているのはレースが終わって既に1週間以上経っている29日なので、記憶のあいまいさもあると思うが、あえて調べモノをせずに記憶に頼って書いてみたい。
なので、いろいろ違っていても突っ込みは禁止です。
定刻どおりフォーメーションで18台のINDY CARが走り出す。
木曜の練習走行以来の走行がいきなりレース。
全ドライバーがデータ不足だろう。
ぶっつけ本番のレースは、荒れ模様をにおわす。
エンジン音は荒っぽく響き、どことなく90年代のランボルギーニエンジンを積んだF1マシンを想いだす。
まずやらかしたのはマルコ・アンドレッティ。
オープニングラップの1、2ターンで、1年前の松浦の再現VTRのように消えた。
マルコの心境をラジオ解説の松浦が説明する。
『本人はナニが起きたかわかってないと思いますよ』(1年前の自分がそうでしたから)
コースを荒らさない単独クラッシュだったので、数週のイエローコーションでレース再開。
何度もスタートシーンを観れることがIRLの醍醐味。
遅すぎるロジャー、参戦経緯を考えれば致し方ないが、見る見る離されていく。
先頭集団はいつもの顔ぶれ。
前半はエリオ・カストロネベス、後半はスコット・ディクソンがレースを引っ張り安定して速い。
地味ながらエド・カーペンターやライアン・ハンターレイもいい走りをしている。
先頭集団にラップダウンされてからのA.Jフォイト4世も、トップ集団に成りすましてしばらく好走。
テレビに映るための作戦か。
レースは荒れない。
ド安定。
残り50周くらいのイエローコーションのときに、ほぼ全車がピットロードに入る。
ゴールに向けての給油とタイヤ交換。
フルタンクで45~46周くらい走れるそうなので、もう一度イエローが出ればこれが最後のピットだろう。
この流れでいけばスコット・ディクソン、トニー・カナーン、ダン・ウェルドン、エリオ、ダニカ。
大穴でエド・カーペンターの優勝もあるかな。
イエローが続く中、エリオ、ダニカ、エドの3台がピットイン、数周分の燃料を継ぎ足す。
アクシデントがないと山をはり、プッシュをあきらめ燃費作戦だ。
ちんたら走行でエリオの優勝、これはつまらない展開だ。
と思っていたらエリオは攻めた走りをしている。
ダニカはあきらかに燃料セーブでペースを落としていた。ロジャーのような遅さだ。
エリオは数周後からペースを落とし、燃費を意識しだした。
んん~迷いがみえる。
結果的にはこの判断が明暗を分けた。
最後までアクシデントはなく、トップ集団はラスト数周を残した時点で少量給油。
低燃費走行のエリオとダニカが先頭に。
エドは給油に入り脱落。
ちんたらエリオの優勝。そんな雰囲気にいささかガッカリしたその直後、エリオがガス欠を避けるため失速。
着実な2位狙いだ。
苦労することなく、着実な走行のダニカがあっさりエリオをパス。
いよいよろホワイトフラッグ(あとラスト1周の表示)だと思っていたときに、なぜかチェッカーが振られていた。
コントロールタワーの周回表示が、実際よりも2周くらい少なく表示されていたのだ。
これはお粗末なミスだ。頼むぜモテギさん。
という感じで、ダニカに燃費セーブを指示したオデブ監督の作戦が決まった一戦だった。
攻めて見せ場をつくっていたのはスコット・ディクソン、トニー・カナーン、ダン・ウェルドン。
期待の日本人武藤も、お粗末なミスはあったが悪くはなかった。
結果は残せなかったが、大きなプレッシャーの中健闘したと思う。
日本のIRLファンは、1年間武藤を忘れないでいてもらいたい。
IRLは生観戦しないと感動は伝わらない。
さて、27日にはカンサスでレースが開催されているが、日本には伝わらない。
5月のINDY500も放送はCSのみ。
それがIRL。
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