2008 IRL 第3戦 決勝 【INDY JAPAN:茂木】32008年04月30日 00時47分57秒

さて、いよいよレース。

結果は女性ドライバーのダニカ・パトリックが優勝し、国内メディアもそれなりに扱うIRLとしては異例の出来事だった。
東京中日スポーツや産経新聞で1面カラーだ。

だが、どれもダニカにフォーカスを当てたもので、レースディテールの報道はたいしたことなかった。

アメリカメディアでは大きく取り上げられたらしく、ダニカはレース終了数時間後にはライバルチーム監督の自家用ジェットで帰国しているそうだ。

では、レースの感想などを。

コレを書いているのはレースが終わって既に1週間以上経っている29日なので、記憶のあいまいさもあると思うが、あえて調べモノをせずに記憶に頼って書いてみたい。
なので、いろいろ違っていても突っ込みは禁止です。

定刻どおりフォーメーションで18台のINDY CARが走り出す。

木曜の練習走行以来の走行がいきなりレース。
全ドライバーがデータ不足だろう。
ぶっつけ本番のレースは、荒れ模様をにおわす。

エンジン音は荒っぽく響き、どことなく90年代のランボルギーニエンジンを積んだF1マシンを想いだす。

まずやらかしたのはマルコ・アンドレッティ。
オープニングラップの1、2ターンで、1年前の松浦の再現VTRのように消えた。

マルコの心境をラジオ解説の松浦が説明する。
『本人はナニが起きたかわかってないと思いますよ』(1年前の自分がそうでしたから)

コースを荒らさない単独クラッシュだったので、数週のイエローコーションでレース再開。
何度もスタートシーンを観れることがIRLの醍醐味。

遅すぎるロジャー、参戦経緯を考えれば致し方ないが、見る見る離されていく。
先頭集団はいつもの顔ぶれ。
前半はエリオ・カストロネベス、後半はスコット・ディクソンがレースを引っ張り安定して速い。
地味ながらエド・カーペンターやライアン・ハンターレイもいい走りをしている。
先頭集団にラップダウンされてからのA.Jフォイト4世も、トップ集団に成りすましてしばらく好走。
テレビに映るための作戦か。

レースは荒れない。
ド安定。

残り50周くらいのイエローコーションのときに、ほぼ全車がピットロードに入る。
ゴールに向けての給油とタイヤ交換。
フルタンクで45~46周くらい走れるそうなので、もう一度イエローが出ればこれが最後のピットだろう。

この流れでいけばスコット・ディクソン、トニー・カナーン、ダン・ウェルドン、エリオ、ダニカ。
大穴でエド・カーペンターの優勝もあるかな。

イエローが続く中、エリオ、ダニカ、エドの3台がピットイン、数周分の燃料を継ぎ足す。
アクシデントがないと山をはり、プッシュをあきらめ燃費作戦だ。

ちんたら走行でエリオの優勝、これはつまらない展開だ。

と思っていたらエリオは攻めた走りをしている。
ダニカはあきらかに燃料セーブでペースを落としていた。ロジャーのような遅さだ。

エリオは数周後からペースを落とし、燃費を意識しだした。
んん~迷いがみえる。

結果的にはこの判断が明暗を分けた。

最後までアクシデントはなく、トップ集団はラスト数周を残した時点で少量給油。

低燃費走行のエリオとダニカが先頭に。
エドは給油に入り脱落。

ちんたらエリオの優勝。そんな雰囲気にいささかガッカリしたその直後、エリオがガス欠を避けるため失速。
着実な2位狙いだ。

苦労することなく、着実な走行のダニカがあっさりエリオをパス。

いよいよろホワイトフラッグ(あとラスト1周の表示)だと思っていたときに、なぜかチェッカーが振られていた。
コントロールタワーの周回表示が、実際よりも2周くらい少なく表示されていたのだ。
これはお粗末なミスだ。頼むぜモテギさん。

という感じで、ダニカに燃費セーブを指示したオデブ監督の作戦が決まった一戦だった。

攻めて見せ場をつくっていたのはスコット・ディクソン、トニー・カナーン、ダン・ウェルドン。

期待の日本人武藤も、お粗末なミスはあったが悪くはなかった。
結果は残せなかったが、大きなプレッシャーの中健闘したと思う。
日本のIRLファンは、1年間武藤を忘れないでいてもらいたい。

IRLは生観戦しないと感動は伝わらない。

さて、27日にはカンサスでレースが開催されているが、日本には伝わらない。
5月のINDY500も放送はCSのみ。
それがIRL。

コメント

_ アイスストーン ― 2008年04月30日 23時02分16秒

密かにエド・カーペンターが優勝するのではないかと思ってましたが、その予想は外れました。

シーケンシャル採用で第3~第4ターンの走りがどう変わったのか見たかったなあ。

_ ミヤモト ― 2008年05月01日 00時36分40秒

エドは惜しかったです。
レーシングスーツにもスポンサーがたくさん付いてました。
(かつてはサンデードライバーのように純白のスーツでした)

3ターン手前で皆、スムースに減速して綺麗に加速して4ターンを抜けてました。

バトルらしいものはカナーンが数回仕掛けてた(失敗)くらいだったと思います。

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://nikoniko.asablo.jp/blog/2008/04/30/3415696/tb