営利目的剥き出しのDM2008年05月20日 02時02分26秒

  
カー用品大手企業からエンジンオイル交換を促すハガキが届いた。

今年の2月2日にオイル交換をしているので、3ヶ月半程度で『交換時期ですよ~!』ときたもんだ。

クルマ好きの間で『こまめなオイル交換がクルマへの愛情』という都市伝説があるが、それは大きな間違いだ。

知識のないジャーナリストや受け売りのカーマニアが都市伝説を絶対君主と敬っている。

オイルを開発している人であれば、オイルが3,000kmや5,000km程度で全く痛まないことを知っている。
むしろ、分子のせん断が程よくこなれ、新品時期よりもコンディションが良くなっているタイミングだ。
(クルマを通常使用の場合)

私は20年以上自動車雑誌を見ているが、オイルの専門家が都市伝説を唱えた記事はただの一度も見ていない。
記事になっているのは、専門家以外による裏付けのないものだ。

だが、オイルメーカーは売上げ減を恐れて、あえて自分からは早期交換が無意味とはいわない。

自動車販売に携わるディーラーや整備工場、カー用品店はプロである以上、オイルの知識がないとは思えない。
早期交換を促すことは確信犯か本当に無知か、どちらかだ。

何がいいたいのかというと、オイル交換の短いサイクルを告知する会社へ襟を正せとかいうことではない。
オイルの早期交換は、コンディションの良くなったオイルを廃棄するクルマに優しくない行為で、ユーザーに無駄な出費を促すカスタマー本位の考えではなく、廃油処理という環境にダメージを与える行為である。
ということ。

ルノーによるメーカー指定交換時期は『1年または15,000Km』。
カー用品販売店が、クルマを熟知しているメーカーよりも短期間でオイル交換を促す理由はただひとつ。
自社の売上げを伸ばしたいからだ。

オイルを売る企業は、良心とは裏腹にユーザーには真実を知ってほしくないと思っているに違いない。

誤解を招かないように一応書いておくが、許容温度を超えてしまったオイルは、どんなに短期間(短い走行距離)であっても交換が必要。
だが、そのようなことはサーキット走行や日常使用ではありえないほどエンジンを酷使しないと起こらない。

一部のメーカーは早期交換の必要がないことを示しはじめている。
だが、あまりにも都市伝説が強すぎて、早期交換に便乗し続ける企業が呪文を唱え続けている。